必要なことはスキルアップ。夜勤などの待遇悪化で辞めたくなることも。

(管理人からコメント)
以下の文章は、おそらく、ご自身が経験されたことか、臨床検査技師の人から話を聞いて投稿していただいたと思われます。

 

読んでいただくと分かりますが、臨床検査技師として働いていくには、就職してからも自ら学んでいくことが大事だということが、よく分かる文章となっています。

 

合格して国家資格さえ手に入れて、後は楽したいという考えではダメですよということを、教えてくださっているのでしょう。
そのあたりのことを考慮に入れて、以下の文章を読んでみてください。

 

 

志望する学校を決める前に。

 

医者になれるほど頭は良くない、薬剤師もかなり難しい、放射線技師もちょいと敷居高いしなおかつ放射線がなんだか怖い、かといって看護師だと仕事がハードそうだし夜勤は嫌だし給料安そうだし。

 

まあ、臨床検査技師の学校だって国立系となれば偏差値低めの薬科大学とたいして変わらないけれど、偏差値低めの私立の学校ならばなんとかなりそう。学費は高いけどそこは親に頑張ってもらいましょう。

 

こんな考えで臨床検査技師を志望している高校生以下の方々、そして現実に私立の医学技術系学校に在籍していて、成績は中かそのちょっと下あたりのあなたにお伝えしておきたい。

 

 

臨床検査技師になったら、後は楽して生きたいと考えている人へ、お伝えしたいこと。

 

なんとか留年を逃れ最終学年まで辿り着いたものの、国家試験合格率の高さだけが自慢の私立の学校。

 

卒業させる=国家試験に合格できる可能性間違い無し、な学生なわけですから最終学年においての選別はかなり厳しいもの。

 

そんな試練もなんとか乗り越え、さすがに最後の半年くらいは一生懸命勉強して国家試験に臨み、翌日の回答合わせの結果、マークシートの付け間違いでも無い限り合格は間違いないと確信したとします。

 

これだけ一生懸命勉強したのだから、これからはできるだけ楽をして生きて行きたいと思うわけです。この時点ですでにあなたは負け犬がほぼ決定しています。

 

なぜって?偏差値低めのあなたの学校でも成績上位にいる学生は国家試験などそれほど心配することもなく、中規模の病院や、研究施設、あるいは大手の検査センターなどへの就職がすでに確定しています。

 

あなたの場合は卒業させてもらえるかが第一命題でしたからね。それでも安堵感溢れているあなたは、これから就職担当の先生と相談すればなんとかなるでしょうと思っています。

 

 

就職先を探して

 

3月の後半になって管公立の病院の求人などあるはずもなく、わずかに残っているのは健康診断系の会社(しかも契約社員)、地方のクリニックやら地方の検査センターばかり。

 

治験コーディネーター、年収600万以上なんて素敵な募集もありますが、あなたが希望しても先生から「これは検査の仕事じゃなくて営業だからあなたには勧められません」とあっさり断られることでしょう。

 

それでもまだまだ楽観的なあなた。わずかな求人票の中から出身地の隣の県に中規模な検査センターを見つけてしまいます。実家にも近いしこれでいいかと先生にお願いすると、なぜかスムースに話が進み、面接と簡単な入社試験の結果無事就職となります。

 

 

検査センターで深夜まで働くことに。向上心の高い技師がいることに驚き。

 

4月入社、血液検査部門に配属。
会社説明をまるで聞いていなかったあなたは朝から夕方まで勤務と思い込んでいましたが、検査の開始は6時頃からとのことで勤務時間は午後5時から休憩1時間を含んで午前3時まで。

 

病理部門とか細菌検査部門は8時半から5時半まで。就職してからは勉強したくないし、人が多い部署のほうが楽だろうという理由で生化学検査か血液検査への配属を希望し、それが叶ったわけですけどね。

 

それでも夜勤手当が付くと聞かされると、まあいいかと納得するあなたです。

 

だいぶ環境にも慣れた頃、病理部門に在籍する技師が細胞検査士を目指しているとか、他の部門でも向上心の高い技師が多くいることに気づきます。

 

人使いの荒い地方の検査センターでそんなに頑張る人がいるなんて到底あなたには理解できないでしょう。

 

給料も夜勤手当のおかげで同期の友人たちよりも実入りがいいし、毎年定期昇給もあり特に不満も無く10年の月日が流れていきます。

 

 

転勤ありとなった。スキルアップして上級検査士を習得している人との違い。

 

ある時期から検体数がなんだか減ってきています。当初は仕事量が減って楽だと喜んでいましたが、長く続くとさすがにこの会社大丈夫?と思うようになります。  

 

そして数ヶ月後、職員全員に集合がかかります。

 

「我が社は○○○(大手の検査センター)への事業譲渡が決定しました。皆さんは全員現状維持で転籍となります。ただし会社が変わりますので一旦退職として新規採用となります。もちろん退職金はお支払いします」

 

ある程度は予期していたものの、さすがに決定事項となれば動揺を隠せません。役員は皆退陣となり、同時に新しい社長と経理担当が赴任。

 

徹底的な見直しが行なわれ、特にコストがかかっている病理検査部門は半年後を目処に本社に併合となり、該当部署の検査員は本社へ転勤という大鉈。

 

これまで地方独立会社として転勤などあり得なかった体制がいきなり崩れることになります。

 

しかし病理検査部門の技師は細胞検査士や上級検査士に資格を習得しており、日頃、大学病院検査室との共同研究等と交流が盛んであったり、技師会で役員として活動したりといろいろなパイプがあり、全員が転勤を拒否して退職し大学病院やら健康診断機関に移っていきました。

 

 

向上心を持たない臨床検査技師の末路の一例

 

さて、検査減少分を埋め合わせるため隣県からの検査を受け入れ仕事量は増加、仕事の流れも本社と近いものになり、検査開始時間はますます遅くなり、あなたの勤務は夜の10時から朝の6時までがメイン。

 

深夜手当が増えるからまあいいかといまだに楽観的に理解したあなたでしたが、シフト制となり月に2週は日勤で至急検査対応となり、あげく集荷人員削減のため至急検体の回収までやらされることに。

 

結局、給与の手取りは減り、最初のボーナスは皆一括で寸志5万円。

 

夜勤と日勤の交代勤務にも疲れ、どこかに転職したいと考えますが、臨床検査技師の資格は当たり前の世界で他に上級資格も無く、会費をけちって技師会にも参加していなかったので横のつながりも無いあなたにはまるで当てがありません。

 

社内では増員はもちろん欠員が出ても補充はせず、人が減れば部門単位で本社へ移動するという噂で持ち切り。

 

この先我慢して残っていても何一つ良いことは無さそうです。ここにきて、さすがにあなたでも不安で不安でたまらなくなることでしょう。

 

こんな将来が待っているかしれませんが、それでも臨床検査技師になりたいですか?

 

(管理人からコメント)
以上です。
向上心を持たず、なんとなく流されるままに働いてきた臨床検査技師の、あくまで一例だと思われます。
みんながみんな、このような経緯をたどるわけではないと思いますが、可能性としてはありえるのでしょう。
就職してからも、日々の自己研鑽を忘れず行っていきたいものですね。
学ぶ楽しさ、物事を追求して自分の知識や技術を高めていく喜びを知っている人は、このようには、なりにくいのではないでしょうか。

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